CN遺伝子日記帳

技術的な問題への解決策を提案するふりとか同人誌の話とか

kokoro[dB] -Code:timeEScape- を読んだ

kokoro[dB]の小説本の方を読んだので簡単な感想をば。タイトルだけ列挙ですんません。 雨に唄えば 劇中劇の解釈を巡った三人とPのストーリーがナチュラルな印象。本書全体の呼び水になっており期待感も高まる。 Not all bad 志保もある種のパワーに恵まれた…

【「感謝の気持ち 如月千早」の覚醒エピソード】を読み解く……と見せかけてただ思考を垂れ流す

掲題の通り、先般公開された【「感謝の気持ち 如月千早」の覚醒エピソード】を読んだときの私の頭の中です。 ※引用は一部省略しています 背景: 夜。川の先に高速道路。遠くにライトアップされたスカイツリー。 P: (千早が新しいカメラを買った。撮影の練…

読書記(次回同人誌ネタ帳)

「贈与の系譜学」(湯浅博雄)読んだ。 概要 古代以来の「贈与」について、哲学思想を交えながら読み解いていく。 完璧な贈与は成立せず、仮に何かを贈ったとしても、その埋め合わせを期待する「交換」の意図が混じるという困難(作中の言葉を借りればアポリ…

携帯電話と不携帯財布

「まずい財布を忘れている」 そう気づいたときには、すでに電車のドアはしまっていた。色々と買い物するために都心へ向かう……しかしそれもお金が無ければ叶わない。 家まで財布を取りに戻ろうか?いや、それもめんどくさいし。なんとか一日、スマホの電子マ…

神さまを観る人について(歌の神さまのバースデイ・あとがき)

――たぶん、まだ幻覚を見ている。 ※このあとがきはフィクションです たった今、如月千早のMRステージを目撃した。それはいい。しかし、DMM VRシアターの外に出てもまだ続いている。鳴り止まない。彼岸の光景が様々な場所から染み出している。 雲の端から、開…

~EScape()

少女の肉体をまとった三人のアンドロイドは今、ついにその機能を停止しようとしていた。自動充電の有機バッテリーの残量は底を尽き、モジュールの稼働率は危険水域に入っていた。 一人の少女は、確実な死を予見した。アンドロイドにとってそれは、完全な機能…

バニーガールのお店に行った

「君は悪くない。女の体は良いものだから」 野崎まど『ファンタジスタドール イヴ』 その日はいつもより疲労とストレスがたまっていた。だからこそ、なんかこんなこと口走ったわけよね。 いや、フツーにバニーのネーチャンいるバー行きたいな— たいつP (@Tai…

キミはロシア映画を知っているか?

たまには好きな映画の話でもしよう。ロシア映画。それも僕が心酔しているタルコフスキー以外のやつだ。まずは予告編を見てくれよな。 映画『ホワイトタイガー ナチス極秘戦車・宿命の砲火』予告編 大量のソ連戦車。火薬をもったいぶらないドンパチ。「あいつ…

千早お誕生日日記2020

天球の音楽という概念がある、と俺は一糸まとわぬ如月千早に伝えた。星々の運行から発せられる聞こえない音が常に音楽を奏でているのだと、昔の哲学者は思い至ったんだ。 「随分と、ロマンチックな話ですね」 ここは貸切露天風呂。他に宿泊客はいない。だか…

アイドルマスターMRステージなる法悦体験

※本文章はISF05(2018/6/17)で頒布した『プラチナの首輪、血の滲む指輪』のあとがき抜粋です 千早の一週目のMRステージは、あえて言えば惨憺たる結果に終わった。 何が悪かったのだろうか……俺は日の沈まぬうちにホ○ピーをかっ喰らって一人反省会を行っていた…

ひんそーでちんちくりんな再生環境で千早曲のハイレゾを試した

GWの折、皆様、いかがお過ごしでしょうか。我らがサークルCN遺伝子は6/9のISFに向けて絶賛準備中と見せかけて通常営業でございます。出すべきものは出る予定ですが。 掲題の件ですが、今更ながらハイレゾ音源を試してみました。 市井ではハイレゾ音源なんて…

歌の神様への道のり #004

明けて2019/2/25、千早と出会って何度めか最早忘れてしまった気もするが、彼女の誕生日がやってきた。 元旦でもなくイッテンヨンでもなく、僕の感覚はこの日を中心に回っていると言っても過言ではない。 【アイドルマスター】「歌の神さまのバースデイ[前半…

過去作回収:月面原風景

「月に来たって変わらないんですね」 「何がさ」 「罪悪感です」 「そりゃあ、自分が変わらなければどこにいたって同じだよ」 「そうですよね、漠然と、何か違うのじゃないかと思いました」 「あの遠くの青い星を眺めれば、か?」 「ええ……気の遠くなるよう…

歌の神様への道のり #003

誰が望んでいるか知らんが、まあ僕自身は制作日誌として残したいので久々に進捗報告いたします。 進捗状況 本文40% 六万文字程度完了。足場固めのために修正工程を実施中。 イラスト 順調、のはず。なぜならばホヤホヤのスケッチを頂いたからです!イラスト…

C94感想(桜あんみつ、Pの好みは祭りの響き)

コミケいってないというか、あまり現地に行くつもりもないのですが、なぜか現地でしか入手できない二作品が手元にありまして。感想エントリです。あとネタバレありです。 桜あんみつ(信太派制作所) 名作ADV・水月を思わせるようなジャケット。見かけは個人…

眠りの技法、夢見の作法

※本エントリはオカルトであり宣伝であり生活情報であることを先だってお断りします 品川、人間性の引き抜かれた労働マシン群に対して「アディオス」と別れを告げ颯爽とビルディングを下りましょう。 満員電車のゴミクソオヤジが己の優位性を誇示しようと脇腹…

遺影たちの宴会

曇天の中、車通りの少ない田舎道を進む。田畑の遥か先にそびえるピンネシリの山々はすっかり鈍色の雲に覆われ、あの気高き威容もうかがい知ることができない。 「結構久々じゃないか」と父は言い、田舎家の敷地へ右折した。幼少期、半年に一度は訪れていた父…

歌の神様への道のり #002

スケッチ 二章、前半中盤 メトロの地上出口、階段を踏みしめるほどにその音は大きくなっていく。また一段昇る。鈍くて低い、暴力的とも言える周期的な金切り。ついに私は最後の階段も飛び越え、太陽の光を直接浴び、思わず音の発生源を探す。 「……プロデュー…

歌の神様への道のり #001

単なる美意識の問題でLaTeXの章番号をゼロから振ってほしいなぁとか思いつつ。プリアンブル触ればいいんでしょ多分。 で、本題の製作日誌。 進捗 ISF05に出す以前に書き溜めたのが3万文字程度。20%程度の想定。 『歌声よ、月の裏側から届け』Web公開用修正 4…

木下ひなたの『鏡』

白銀の中にポツリと浮かぶ赤黒い馬は湯気立つ息を吐きながら、木下ひなたの乗る木ゾリをゆったりと引いていく。 「じいちゃん、馬、寒くない」 「さみいだろうな」 「じいちゃん、疲れない」 「疲れんのは馬だべ」 老夫は馬と並び歩き、しっかりと握った手綱…

歌の神様への道のり #000

人間は所詮、社会でごっこアソビをしているに過ぎないと、先日のISFが終わった後の中華料理店で合点がいったのだ。 アイマスの「プロデューサー」もそうだし、なんなら社会に出て働くとは、あんなもん全てサラリーマンのコスプレなのだ。 律儀に締め切りを守…