CN遺伝子日記帳

技術的な問題への解決策を提案するふりとか同人誌の話とか

年末だし今までの同人活動を振り返る 前半戦

 たまには歴代の同人誌の話していいですか。隙あらば自分語りかよ! なんて苦情が飛びそうですけど、ここは私のブログなので何も問題ありません。

Early Days

 同人誌制作をするようになる前は、インターネットでヒソヒソとSSを書いていました。代表的なもので言うとアンテナを売る話(筋少ネタ)とか、千早と月に行く話とか、千早の記憶が退行していく話とか……

 さて、鋭いCN遺伝子マニア(そんな奴はいない)の方はお気づきかと思いますが、後年発行する事となる同人誌のネタはここからもってきています。もっとも、そのストックも使い果たしたここ数年は、完全にゼロから話を起こしているわけですが。

CN遺伝子結成

 2015年初頭。なんやかんやあってイラストを描いていただいている篤信くん(@atunobu4)と出会い、CN遺伝子を結成。現在に至る。

歌声よ、月の裏側から届け

  • 発行日:2016/2/25
  • 初頒布:蒼い歌姫 5th style(全電通ホール
  • フォーマット:文庫判
  • ページ数:268(表紙含む)
  • 印刷所:ねこのしっぽ

 千早とPが月に辿り着いてライブをする話。以上。

 というと味気ないのですが、そのSF風味の過程を経てようやく素直に二人の距離を詰める千早とP……といったあらすじです。ところで、裏の紹介文に「ハードSF」とか書いてありますが「そんなにハードじゃないけどなんかカッコいいから銘打っとけ!」というインチキの結果です。ごめんなさい。

 同人誌処女作で12万文字とか謎の量を書いています。当時は、仕事終わり→帰宅→X205TAを抱えて喫茶店、という生活でした。一方で、書いた文を直すという行為を最低限しかやってないので、誤字が多いし文章が詰めきれてないです。再度目を通すと残念なところも多いわけで……とはいえ、最終盤の展開は今でもお気に入りです。

 Web公開するには修正に手間暇かかりすぎるので……うん。

 ところで、この本から既にLaTeX(pLaTeX)で組版しています。その辺もノウハウがからきしだったので大変でした。一度テンプレートを確立しちゃえば結構楽なんですけどね。

 結局、組版については紙面ギリギリ文字デカすぎで未熟も未熟。印刷所に出すというのも経験ゼロから始めて……ああ、このときお願いしたねこのしっぽさん、マジで親切です。仕事先が奇跡的に近かったので、直接パンフレットもらいに行ったな……。

 さて、そもそもなんで同人活動始めたかというと、SSを書いていたというバックグラウンドもありますが、この前年の蒼い歌姫に一般参加して感化されたというところが大いにありました。

 それ以前も同人イベントには一般参加していたのですが、このときはかなり気分が上向いていたのでしょう、既に出来上がった物語に地の文を加えれば小説同人誌として成立するだろ! というかなり楽観的な発想に飛びついたわけです。そして実行に移して完遂するのが、8年前ということで若さの賜物なのでしょう。

Simulator at Akihabara -S@A-

  • 発行日:2016/5/1
  • 初頒布:第二十二回文学フリマ東京(TRC)
  • フォーマット:B6判
  • ページ数:48(表紙含む)
  • 印刷所:自家製本

 実はあるんです、オリジナル同人誌。舞台は秋葉原。謎のバーに設置されている「シミュレータ」を巡るオムニバスストーリー。

 多感な時期を東京に憧れながら地方で過ごしたオタクなものですから、私の中には漠然と「架空の、理想の、秋葉原」が構築されているわけです。

 さて、大学進学とともに上京し、ついに実際の秋葉原にも何度となく訪れることになるのですが、そこで感じた私の中の秋葉原と現実の秋葉原のギャップがこのストーリーの原動力といっても過言ではないでしょう。

 Web公開は……正直気恥ずかしさが勝るのでやらないでしょう。っていうか創作って小っ恥ずかしいことしかないよな、うん。

ギター少女と夢みる歌姫

www.pixiv.net

  • 発行日:2017/3/5
  • 初頒布:蒼い歌姫 THE FINAL(全電通ホール
  • フォーマット:文庫判
  • ページ数:172(表紙含む)
  • 印刷所:ねこのしっぽ

 インターネットSS書き書きマン時代に千早とジュリアの話を書いたことがあったのですが、その内容を更に発展させたものを描きたい! というのが本書のモチベーションです。

 ルート分岐ということを意識して、先だってネットでSSを公開し、そののち後半が分岐したバージョンを同人誌として発行しようと画策したわけです。こういう微妙なこだわりが通じているのかはよく分かりませんが……。

ジュリア「夢みる歌姫と」千早「ギター少女」 https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1474816131/

 さて、この作品、拙著では唯一といっていいくらいの、非P千早アイマス二次創作です。DSの武田さんの登場などやりたい放題のように見えますが、裏テーマは「無印春香のドーム成功エンド後」だったりします。完璧なアイドルとしての天海春香が、すべてのアイドルを侵食してしまうというのは、これまたSF的な発想ですね。

 この作品はWeb公開していますが、同人誌の内容をほぼそのままベタっと貼り付けただけなので、読みづらかったらすみません。

流れて私の涙、と千早は言った

www.pixiv.net

  • 発行日:2017/5/20
  • 初頒布:IDOL STAR FESTIV@L 03(大田区産業プラザPiO)
  • フォーマット:B6判
  • ページ数:32(表紙含む)
  • 印刷所:自家製本

 なにやらミリオンの同人イベントがあるらしいと小耳に挟んでISFに参加。既刊のみ頒布のつもりが、ミリオン台湾公演に感化されて急遽コピー本を作成。

 台湾公演で強く感じた千早の二重性(エタハモ/蒼い鳥)を元に、「劇場の千早」と「ソロプロデュースの千早」を独立した存在として描写、対置したストーリーを展開した。この方策とテーマは、今日に至るまで健在。

 ミリオン台湾公演は2017/4/22,23開催だったので、ISFまで一ヶ月もない! かなりの衝動で書き進めたのでしょう。表紙は現地で撮った写真をお手製で加工したものとなっています。タイトルよりディックのオマージュであることが窺えます。

 台湾ライブ、めっちゃ楽しかったのでまたやって星井。現地の料理も美味かったしな。特に小籠包……小籠包? うっ、頭が……

聖なれよ、朋花

www.pixiv.net

  • 発行日:2017/10/29
  • 初頒布:IDOL STAR FESTIV@L 04(大田区産業プラザPiO)
  • フォーマット:A5判
  • ページ数:20(表紙含む)
  • 印刷所:栄光

 ミリオンライブ当初からそのただならぬ雰囲気を醸し出していた天空橋朋花に惹かれないわけがありません。ということでこれもSS書いてそれを大規模修正した話です。

 タルコフスキー後期作品を援用しつつ、765ASとMSの関係について描いた内容でした。当時は765ASが終了してしまうような空気があったので、反駁めいた諦念が前面にでているように思います。

 同人誌版だけですが、中也の春日狂想をエピグラフに引用していますね。お金出してもらった方に申し訳ないので、Web版とは微妙な差異が存在しています。

プラチナの首輪、血の滲む指輪

www.pixiv.net

  • 発行日:2018/6/17
  • 初頒布:IDOL STAR FESTIV@L 05(横浜産貿ホール マリネリア)
  • フォーマット:A5判
  • ページ数:108(表紙含む)
  • 印刷所:栄光

 R-18小説オムニバス本。しこしことpixivにエロ小説を上げてた多田八の本領発揮。エロゲー的記憶退行、ハードで陰鬱な責め、千早母とチョメ、南の島で自堕落生活など何でもあり。

 特に書き下ろしの『Forget-Me-Not』は濡れ場もさることながら、個人的な如月千早の原点。「初プロデュースの失敗」をフィーチャーしながら、その先に様々な物語が展開していくだろうという万人のメタな視点を取り入れています。

 まだWeb公開してないものもあるので、来年の2月はここから拝借しようかな……。

ある日の風景 765プロ私設図書館編

  • 発行日:2018/10/8
  • 初頒布:カラマス地球(テラ)(京セラドーム大阪スカイホール)
  • フォーマット:B6判
  • ページ数:20(表紙含む)
  • 印刷所:自家製本

 実は大阪遠征も敢行している私ですが、この本はレア中のレア……。若干存在を忘れていました。当時は台風で日程が延期になったり、これは私のミスですが新幹線の予約時間を間違ったり、なかなかの踏んだり蹴ったりぶりでした。

 つい先日もW@VEさんにもお邪魔するなど、大阪めっちゃすきやねん人間なのでまた参加したいのですが、やっぱAS・ミリオンのサークル数が……ね(ISF強すぎ問題)

エンジェル・イヨマンテ

cn-idenshi.booth.pm

  • 発行日:2019/11/3
  • 初頒布:ISF08(横浜産貿ホール マリネリア)
  • フォーマット:A5判
  • ページ数:20(表紙含む)
  • 印刷所:栄光

 木下ひなたをメインに据えて、地方出身の子たちをフィーチャー。北国の冬の描写は個人的な記憶や、父母親戚の思い出話なども取り入れています。タイトルは「大切な人を送る」という意を込めて。(ひなたはエンジェル属性)

 

 

 リンクが多くなりそうなので、ここで一旦前半として閉じます。後半は年内更新で。